俺にしときませんか、先輩。

全問不一致で逆に注目の的だったとか。

そして、お化け屋敷の宣伝と自分の番の受付を済ませた私が屋台らへんを歩いていたら、沙葉たちに会ったわけで。

面白がるように笑い声をあげる新谷くんに沙葉は顔を真っ赤にして怒っている。



「ぜんぶ、答え合わせる気なかったじゃん」

「あー、好きな料理で沙葉の手作りチャーハンって答えたのがいけなかった?」

「っ、そりゃそうだよ。新谷くん、好きな料理はカレーだって言ってたくせに、急に変わってるんだもん」

「そうなったんだよ、しょうがないだろ? 俺に嘘つけって?」



そうじゃないけど…と顔を下にする沙葉。その表情に嬉しさも混じってる時点で新谷くんの勝ちなのだ。


……ほんっとに沙葉たちは。

どう聞いても仲の良い惚気にしか聞こえない痴話喧嘩を近くで頷きながら聞いている私の身にもなってくれ。


ま、いいや。
もうすぐで唐揚げとポテトが食べれる…!
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