俺にしときませんか、先輩。

「告白すんの? いつ!」

「…近いうちに」



告白の二文字にぐーんとまつ毛が持ち上がった。

…間違いない、由都の話だ。

そうわかったとたん、澄ました耳にいつもより力がこもった。



「ついにか、頑張れよ」

「うん」


「え、マジなの? マジでやんの? 長年の片想いに決着つけんの!?」

「けーすけ、うるさい」



すぐに付き合うとかは無理だと思うけど、まずは意識してもらわなきゃだから、やっぱ、告白しないとね。そう言って照れくさそうに由都の顔が赤くなる。

半開きになった口で空気を吸うと、なんともいえない胸のつかえが少しはマシになった気がした。



そっかあ、由都、告白か。

まあ、言ってたしね。

あのふたりも相手知ってそうだし、長年の片想いって言うくらいだから、相当な時間分、その人に気持ちがあるんだろう。
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