俺にしときませんか、先輩。
俺にしときませんか、先輩
*
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「告白応援されるって、脈なしだよね?」
「だねー」
「おい」
「いてっ、自分から言ったんじゃんー!!」
口を突き出して反抗するけーすけの頭をもう一度チョップする。
もうっと怒ったけーすけが、けらけらと笑っている大雅の後ろに回った。
少しは考えてから言ってほしい。
とくに今、本気で悩んでいるからこそ。
「俺の見たかんじだと、いけると思ったんだけどなぁー」
「なにが?」
「朝浦先輩と由都」
「…どこが?」
「ん〜、雰囲気?」
なんで疑問系なの、と思いつつ、一応受け取って、ふーんと相槌を返す。
…雰囲気、ね。
抽象的すぎてわからない。
イスにもたれて張り詰めていた力を解放させると、何気なくこっち方面を見ていた水戸と視線が合ってしまった。