俺にしときませんか、先輩。

「えっー!」


まさかの贈り物にびっくり。

ありがとうと笑って受け取る。



「お父さんにサナちゃんを元気づけたいって話しててね、それなら俺も協力するって、お弁当作りだしちゃったの」

「はははっ、おじさんらしいなぁ」

「ふふ、伝言があるんだけど。いつもやんちゃな娘がお世話になってます。サナちゃんもやんちゃだけど……いやいや、これはまずいな、これはなしで、これからも仲良くしてやってねって伝えといてって言われた」

「おお…」



伝えちゃってる…!
おじさん、沙葉、一言一句漏らさず伝えちゃってるよ。

たしかに私もやんちゃな方だけども。

まあいい。それすらも愛ある言葉で嬉しいのだ。



ふたりの気持ちが嬉しくて自然と笑みがこぼれてくる。

だけど、やっぱり、さっきのメッセージが気になってしまっていた。




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