俺にしときませんか、先輩。



うるさいーと笑って足を速めると、すぐに追いつかれて、後ろから手を掬われた。

そのまま繋いで並んで歩く。



「いっこ聞きたいんだけど、このラブレターっていつ…」

「……中学2年の冬に書いたやつです。……先輩が一緒に帰った日に彼氏いないとか言うから、翌日、決心して下駄箱に入れたのに、普通に彼氏といるの見かけて……」



べつにもう過ぎたことですけど、と若干ふてくされた由都の言葉に驚いて、必死で記憶をたどる。


冬、彼氏……、冬、彼氏……

……あ!



「その日って雪降ってた?」

「……はい?
あー、言われてみれば、そんなかんじもします」

「わ、私、嘘ついてないから。その日、友達だった人に告白されて付き合うことになったの。だから、前日まではいなかったのよ、本当に」



たしかに思い出した。
当時、仲のよかった友達に告白されたのを。

そういえば、前の日に由都と帰ったような気もする。

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