双子ママになったら、エリート心臓外科医の最愛に包まれました
さっき仕事が終わってホテルに戻ったと連絡が来ていた。

なんとなく窓の外を気にしながら、信号が青に変わるのを待っていた。

「……っ！？」

と、視界に映ったその光景に心臓がドクンッと跳ねあがった。

反対車線側にあるホテルの入り口から蒼斗さんが出てきたのだ。その隣には見覚えのない女性の姿があった。

スレンダーでロングの黒髪。モデルのように小さな顔にぱっちりとした瞳が印象的な美人な女性だ。

ホテルから一緒に出てきたということは、ふたりは一緒にいたってこと？　いや、他人の空似で蒼斗さんじゃなかったのかも。

気持ちが落ち着くこともないまま、信号が青になり車を走らせ始めた。波打つ心音が収まることはなくて、後部座席のふたりに話を振られても上の空状態だった。
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