双子ママになったら、エリート心臓外科医の最愛に包まれました
プルルルル……

と、携帯の着信音が部屋に響いた。電話の相手は蒼斗さんだ。

「もしもし?」

保育園に向かう最中になにかあったのだろうか?

「柚希、落ち着いて聞いてくれ」

切羽詰まったような蒼斗さんの声。なにかあったのだとすぐに予想ができた。

「どうかしたのですか?」

「今、保育園にいるんだが優斗の姿が見当たらなくて」

「え?」

頭が真っ白になった。

「先生たちと手分けをして探している」

「私もすぐにそっちに行きます!」

いても立ってもいられなくて私は家を出てタクシーに飛び乗った。身体が震え、視界が滲む。

いちばん起きてほしくないことが起こってくるのかもしれない。

もっと慎重に注意深くいなければいけなかったのだと、後悔の念が襲ってくる。

どうか優斗が無事に見つかりますように。

何度も何度もそう願いながら、保育園へと向かった。
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