双子ママになったら、エリート心臓外科医の最愛に包まれました

息子たちはすっかり蒼斗さんのお母さんに気を許したようで、手を繋いで隣の部屋へと歩いていく。

蒼斗さんは少し心配そうだったけれど、〝なにかあったらすぐに俺のことを呼んで〟耳元でそう呟いて部屋を出て行った。

ふたりきりになり、静寂があたりを包み込む。

「あの……」

「まずは、話をする前に柚希さんに謝らなければいけない」

先に口を開いたのは、蒼斗さんのお父さんの方だった。

「四年前の無礼を、そして東雲さんの件でとても辛く大変な想いをさせてしまい、本当に申し訳なかった」

蒼斗さんのお父さんが頭を下げる。

まさかの行動に戸惑い、思わず席を立ちあがりお父さんの肩へと手をかけた。

「お義父さん、顔をあげてください」

「謝っても許されないことをしてしまったと思っている。あの子たちから何年も、父親という存在を取り上げてしまった。柚希さんにも苦労を背負わせ、挙句の果てに事件へ巻き込んでしまった」

向けられたまなざしはとても切なげだ。