双子ママになったら、エリート心臓外科医の最愛に包まれました
出会ったあの日から忘れたことなんてひとときもなかった。

「はい。こちらこそ末永くよろしくお願いします」

私は、蒼斗さんのことを心から愛している。

彼は私にとってかけがえのない存在なのだ。

蒼斗さんが私の左手を取り、ゆっくりと薬指に指輪がはめられる。ドキドキと心臓が高鳴るのは嬉しさからだろうか。

「きれいですね……」

自然と口元が緩む。

「とても柚希に似合っているよ」

蒼斗さんが再び私を引き寄せ、私もその大きくしなやかな背中にそっと手を回す。

穏やかで優しい時間が流れ、自然と頬が緩む。
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