双子ママになったら、エリート心臓外科医の最愛に包まれました
「蒼汰くんと優斗くんは元気?」

「え? 元気……ですけど」

突如、蒼斗さんの口から出た息子たちの名前に顔が強張る。

「ふたりは双子なのか? 顔がそっくりだった。何歳?」

やっぱり蒼斗さんは探りを入れてきていることに気が付き、キュッと唇を噛みしめた。とにかくうまく交わしてごまかさなきゃ。

「質問ばかりですね」

「聞きたいことが山ほどあるからな」

聞きたいことが山ほどある。その言葉に再び瞳が揺れる。

真っ直ぐに向けられるまなざしは、なにもかもを見透かしているように見えてザワザワと心が落ち着かない。

「父の命を救ってくださったことには心から感謝しますが、私は個人的にあなたとお話することはありませんので、では!」

一刻もこの場を離れたくてキツめに言葉を吐き、その場を離れようとしたそのときだった。
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