双子ママになったら、エリート心臓外科医の最愛に包まれました
仁紀はとても面倒見がいい。父親がいない彼らにとって、仁紀は父親代わりのようなものなのだろう。仁紀には本当に感謝しかない。家族の助けは本当にありがたい。

きっと私ひとりでは、息子たちを育てていくことはできなかったと思う。もしできていたとしても、ふたりに我慢や寂しい思いをさせてしまっていたかもしれない。

「仁紀いろいろ準備を手伝ってくれてありがとうね」

「いいや。父さん、退院祝いなんて大げさだって言いながら、すごく嬉しそうでさ」

父の体調も落ち着き仕事復帰できるところまできたので、今日は家族と親しい父の友人たちを呼び、茶房で父の退院祝いをすることになっているのだ。

「もともとお祭り騒ぎが好きな人だもんね。久しぶりにみんなとゆっくりご飯が食べられるから、嬉しいのかもね」

「ああ。いつも忙しくしているから、たまには息抜きも必要だよな。また無理しすぎると今回みたいに身体に不調をきたすこともあるだろうし、しっかり見張っておかなきゃな」

「うん、そうだね。あとは私が料理とか並べておくから、仁紀はお父さんたちを呼んで来てくれる?」

「おう。じゃあじぃじを呼びに行くか」

「「うん!!」」

蒼汰と優斗を連れて仁紀が茶房を出て行った。
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