双子ママになったら、エリート心臓外科医の最愛に包まれました

蒼斗さんの想いを知って二か月が過ぎた。あのとき私は、彼の問いにコクンと頷くことができなかった。彼の想いは素直に嬉しい。

でもひとりで育てると決めていたから、急にこれからの人生を彼とともに歩む選択をする勇気はなかった。

そもそも問題が山積みなのだ。蒼斗さんのお父さんのこと。それに息子たちのこと。ふたりにはパパは遠くに行って、もう会うことができないとやんわりと伝えている。

翌々は本当の事実を説明しなければいけないだろうが、現状それで通せており家族の協力もあり生活で困っていることはない。

このまま平凡だけど安定な生活を続け、息子たちの成長を見守ることがいちばんリスクのない道なのだと思う自分がいる。

プルルル……

ぼんやりとテレビを見つめながら茶房のバックヤードで昼休憩を取っていると、テーブルの上に置いてあった携帯が震えた。

そのディスプレイに映る名前を見て、一瞬固まる。