双子ママになったら、エリート心臓外科医の最愛に包まれました
「荷物持つよ」

肩にかけていた大きめのマザーバッグに蒼斗さんが手を伸ばす。

息子たちと外に出かけるとなると着替えやおやつ、ウエットティッシュなど持ち物がついつい多くなってしまう。これでも少し大きくなって減ったほうなのだけれども。

「大丈夫です」

「いいから。貸して?」

蒼斗さんが私の肩からバッグを取って自分の肩に掛けた。そしてすっかり懐いている蒼汰の手を引いて歩き出した。

その後ろから私は優斗の手を引いてついていく。傍からみれば、私たちは家族に見えるのかな?

なんて、なにを想像しているんだか。

「ペンギン! ママ~! ペンギンかわいい!」

蒼汰が水槽にへばりついて泳ぐペンギンを見てはしゃぐ。優斗もその隣で嬉しそうな表情を浮かべ、ペンギンを見ている。
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