双子ママになったら、エリート心臓外科医の最愛に包まれました
「ふたりとも無邪気でかわいいな」

「ふたりとも動物がすごく好きなんです」

「そうなのか」

「はい。今ふたりに犬が飼いたいとせがまれています。と言っても、今はふたりの面倒だけで手がいっぱいなので、うまく交わしていますけれど」

「ならもうひとつ手があれば、犬の世話まで手が回るしふたりの夢が叶うというわけだな」

ん?

クッと口角を上げて笑う蒼斗さんの姿が目に飛び込んできた。きょとんとした顔で彼を見つめれば、

「一緒に四人で住めばいいってことだろ?」

「……っ」

そんなことを言うから、動揺して目が泳いでしまったではないか。

「まぁ、それはおいおいだな」

「……」

彼との再会からめまぐるしく環境が変わって私の心が追いついていない状況。

再び向き合ってみようと決心して今日ここに至るわけだが、まだまだクリアしなければいけないことが多すぎる。

ゆっくり事を進めていきたいと思っているが、蒼斗さんはなぜか早く事を進めたがっているように思える。
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