双子ママになったら、エリート心臓外科医の最愛に包まれました
個室のドアが開く音がしたと同時に椅子に座る私めがけて走ってきたのは、今年三歳になる息子の蒼汰だった。手には大好きなアップルジュースの紙パックを持っている。
きっと仁紀が買ってくれたのだろう。仁紀はふたつ下の私の弟だ。シングルマザーである私の息子たちの面倒をよく見てくれている。
いつもとても頼りになる弟だが、今回ばかりは間が悪すぎ。いちばん避けたかった事態に直面し、身体から血の気が引いていく。
チラッと蒼斗さんに視線を送れば、一瞬驚いたような表情を浮かべた彼の顔が映った。
説明を中断する形になった彼の瞳は、私と私の息子である双子の蒼汰と優斗を行ったり来たりしている。
「先にふたりを連れて家に帰っていようか?」
眠ってしまったもうひとりの私の息子である優斗を抱きかかえながら、仁紀が私のもとへとやってきた。
手術を待つ中、飽きてイライラし始めた蒼汰と優斗を病院の中庭に連れ出して遊んでくれていたのだ。
きっと仁紀が買ってくれたのだろう。仁紀はふたつ下の私の弟だ。シングルマザーである私の息子たちの面倒をよく見てくれている。
いつもとても頼りになる弟だが、今回ばかりは間が悪すぎ。いちばん避けたかった事態に直面し、身体から血の気が引いていく。
チラッと蒼斗さんに視線を送れば、一瞬驚いたような表情を浮かべた彼の顔が映った。
説明を中断する形になった彼の瞳は、私と私の息子である双子の蒼汰と優斗を行ったり来たりしている。
「先にふたりを連れて家に帰っていようか?」
眠ってしまったもうひとりの私の息子である優斗を抱きかかえながら、仁紀が私のもとへとやってきた。
手術を待つ中、飽きてイライラし始めた蒼汰と優斗を病院の中庭に連れ出して遊んでくれていたのだ。