双子ママになったら、エリート心臓外科医の最愛に包まれました
「なんか気を遣わせてしまってすみません」

「いいや。ふたりとも同じものを選ぶとはやはり双子だな」

「普段は性格も好みもまったく違うのですが、たまにこうやってふたりで同じものを選ぶときがあるんですよね」

「そうなのか。もっとふたりのいろんな顔がみたい。これからもこんな風に会ってくれないか?」

「え? そうですね。たまになら……」

私の発言に蒼斗さんが嬉しそうに笑った。四人で過ごしてみて自然とそんな気持ちになれた自分がそこにいた。

その日はそれから一緒に昼ご飯を食べて昼から残りのブースを見て過ごして解散した。

いろいろ葛藤があったが、ふたりに蒼斗さんを会わせたことはよかったのかもしれない。

これからどうなるかまだ分からないけれど、これは前向きな一歩だ。
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