双子ママになったら、エリート心臓外科医の最愛に包まれました
ふたりを産むまで父と私ほとんど口を聞かずにずっとぎくしゃくしていたが、蒼汰と優斗が生まれてからは父の態度が一変して、今ではジジバカと自分でも言うほど溺愛している。

「殴られる覚悟はできている。とにかく一刻も早く柚希と子供たちと家族になって、今まで一緒にいられなかった分、幸せにしたいんだ」

蒼斗さんの意思は固く、揺るがなかった。私との関係を真剣に考えてくれている、彼の誠意がひしひしと伝わってくる。

「父と会って許してもらえたとしても、その先というか。蒼斗さんのお父さんが私との関係を許してくれるとは思えないんです」

蒼斗さんは必ずお父さんを説得すると言っていたが、過去にあそこまでされたことを思うと、一筋縄ではいかない気がする。

「先日、すべて父に話をしたよ。結婚したい人がいること、そして蒼汰くんと優斗くんのことも。そして家を出た」

「え？　全部話してご実家を出られたのですか？　じゃあ今どこに住んでいるのですか？」

まさかのカミングアウトに目を見開いた。
< 67 / 171 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop