双子ママになったら、エリート心臓外科医の最愛に包まれました

「う、うん。お願い」

子どもたちと蒼斗さんの対面を阻止したかったが、それができなかったとなればもう早くこの場から息子たちを引き離してボロが出ないようにするしかない。

蒼汰の腕を掴み、仁紀の方へと歩ませようとしたそのときだった。

「ママ、このおにいさんだぁれ？」

じーっと自分を見つめる瞳に疑問を抱いた蒼汰が、私の顔を見上げた。

「え？」

まさかの質問が蒼汰の口から飛び出し固まってしまった。

さて、どう説明しようか？

「じ、じぃじを助けてくれたお医者さんよ」

「そうなんだ？　カッコいいね」

ぱぁっと蒼汰の顔が明るくなり、それと同時に蒼汰が思わぬ行動に出たことに驚き、私は慌てて立ちあがり蒼汰の後を追う。

「そ、蒼汰！」

「じぃじをたすけてくれてありがとう。スーパーマンみたいでカッコいい！　おれいにこれあげる。アップルジュースおいしいんだよ」

蒼汰が蒼斗さんのもとへと駆け寄り、ニコッと笑いながら彼の顔を見つめる。