双子ママになったら、エリート心臓外科医の最愛に包まれました
「あ、先生。こんにちは」

ふたりの担任の先生である美和子(みわこ)先生だった。歳は私と同じくらい。ショートの髪がとても似合っている明るい先生だ。

小柄で華奢だが、体育会系で熱く運動会のリレーではいつも大活躍しているので、子どもたちも先生に憧れている。

「蒼斗くんの連絡帳を返し忘れてしまったので、持ってきました」

「ありがとうございます」

「ふたりとも元気いっぱいですね。最近は蒼汰くんも優斗くんも交友関係が広がって、いろんなお友達と関わるようになってきていますよ」

シノさんと遊ぶ子供たちを見て、美和子先生がニコリと微笑む。

「そうなんですか? 優斗の方は人見知りなので心配していたのですが、それを聞いて安心しました」

しばらく美和子先生と話していると、ふたりとも竹とんぼを飛ばせるようになり満足し、シノさんにお礼を言ってこちらに向かって走ってきた。

子どもたちの成長を聞けて、私自身も嬉しい気持ちに浸りながらその日私たちは保育園を後にした。
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