双子ママになったら、エリート心臓外科医の最愛に包まれました
ダイニングテーブルの上には苺のホールケーキやお寿司やオードブル、そしてきっと息子たちが盛り付けたであろう、てんこ盛りのサラダやフルーツの盛り合わせが見えた。

その隣には、蒼斗さんが作ったと思われるパスタがおしゃれに盛り付けられていた。

「蒼斗さんこれは……」

「今日はママの誕生日だから〝ママにサプライズをして喜ばせよう〟って三人で準備をしたんだ。ずいぶん前から計画していて、ふたりともママへは内緒だよっていう約束をちゃんと守ってくれたみたいだな。一生懸命お手伝いしてくれたよ。部屋の飾りつけもふたりがやってくれたんだ」

「そうだったんですか」

まさかのサプライズに胸が熱くになって視界が滲んでしまった。

部屋を見渡せば、折り紙で作った輪っかの飾りやペーパーフラワー、ふたりが書いた絵が飾られていた。

「ママ、うれしい?」

「ねぇ、びっくりした?」

蒼汰と優斗がニコニコと笑いながら私を見つめてくる。

「うん。すごく嬉しいし、とてもびっくりしたよ。ふたりともありがとう」

込み上げてくる息子たちへの愛おしさが抑えきれなくなって、ギュッとふたりを抱きしめた。
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