セカンドマリッジリング ―After story—
確かめ合う互いの愛情に
「花那、いいか?」
黙って彼女の髪を梳いていた手を止めて、颯真は花那の耳元で囁いた。今日の両親とのやり取りで気持ちが昂っているのもあったが、そんな自分を支えてくれた妻にもっと触れたくなってしまっていた。
そんな夫に応えるように花那は黙って瞳を閉じ、その身体をゆっくりと颯真に預ける。嫌なわけがない、彼女もまた夫の優しさをもっと肌で感じたかったのだから。
颯真は花那をソファーに横たわらせると、プレゼントの包みを開けるように丁寧な手つきで彼女の服を剥いでいく。それが余計に花那の胸を高鳴らせていることに、本人は気付いてないのかもしれないが。
二人がこうして肌を合わせるのはまだ片手で足りるほどだ、それでも五年間のすれ違いを埋めるように颯真と花那は今は甘い時間を過ごしている。
「……ごめん、またちょっと明日辛くなるかも」
「いいの、颯真さんが望んでくれるだけでとても嬉しいから」
花那の白い素肌を、そして彼女の嬌態を目にすれば颯真は自制など出来なくなる。今まで愛のない行為しか経験がなかった彼は、愛する人と身体を重ねることがこんなにも心地良いものだとは知らなかった。
だからこそ、誰より愛しい花那の肌の温もりと快感に溺れてしまう。
「愛してる、花那……」
「私も、愛してる」
いくら言葉にしてもまだ満たされない、何度も何度も繰り返し想いを伝えあって互いが望むまま二人は身体を繋げていた。