「affair」
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結城先生とは、それからは週に一度くらい、お互いの仕事終わりに会うようになった。


それは、いつもラブホテルに行くだけで。


セックスをするだけの、結城先生との関係。



私がどれだけ好きだと言っても、
結城先生は曖昧に笑うだけで、
嘘でも私を好きだとか言ってくれない。


「沢田は、本当に俺の事が好きなんだな」


今日も私を抱きながら、そう笑っている。





結城先生とのこの不倫関係が、1ヶ月以上過ぎた。


狭いアパートの一室。


寝室のダブルベッドで、隣で眠っている清太。


今日、清太のクラスの同窓会だった。


日付が変わってから帰って来た、清太。


なんだか、自分が不倫してるから、相手も浮気とかしてるんじゃないかと、疑心を持つ。


枕元にある、清太のスマホを手に取った。


清太はロックとかかけてないので、
スワイプだけで中が開く。


LINEを見るけど、特に怪しいと思うものもなく。


やはり、この人は不倫なんかとは無縁なのか、と思う。



浮気くらい、すればいいのにって。

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