「affair」
3
清太のお葬式は、私達の実家の近くの葬儀場で行われた。


それは、密葬で。


清太の両親だけで執り行われた。



私と清太は離婚しているので、もう清太とは他人。


だから、清太の両親から私の母親を通して、葬儀の事は聞いた。



「高畑さんから、花純にはごめんねって伝えておいてって」


「え?なんで?」


「ほら、今回、清太君の浮気で離婚になったのもそうだけど。
清太君を見付けたのが花純で。
ほら、警察に電話したりとか、その後の事で色々と…」



あの日。


清太の亡骸を見付け、警察を呼んだ後。


本当に自殺なのかと、あの後色々と警察の人達が調べていて。


私もその間、その場で拘束された。



「清太君も、何も自殺しなくても。
それだけ、花純に悪い事したって思っているのよ」


だから、許してあげろ、というように、母親の言葉は聞こえた。



許すも何も…。



清太が死んだのは、浮気した事の罪悪感からではなくて。



結城先生を好きな私を、責める為。



あの清太が遺した紙は、ビリビリに破いて、捨てた。


それと一緒に、清太への罪悪感も捨てた。


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