兄の子を妊娠しました。でも私以外、まだ知りません 〜禁断の林檎を残せるほど、私は大人じゃないから〜
その日の帰り道。
私たちは自然に手を繋いだ。
そうして誰もいない公園にいつの間にか立っていた。

言わなくてもわかってしまったのだ。
お互いが何を求めているのか。

ベンチに座り、お互いを見つめてから、初めてのキスをした。
街灯の真っ白い灯に照らされた彼の顔は、やっぱりとても綺麗だった。

「好き」

自然に言えた。

「うん」

彼は、恥ずかしそうに頷いてから、またキスをしてくれた。

何度も。

何度も。

何度も。


こんなに気持ちいいことがあるのかと、私は彼に教えてもらった。
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