絶体絶命の転生ライフ、カタブツ騎士団長の溺愛にたじたじです ~追放された子猫は愛妻にジョブチェンジ!?~
邂逅
ユーグの訪問から一週間が経った。
その日の晩、俺は窓の前に立ち、風を受けて大きく葉を揺らす庭の植木を見つめていた。
……ひどい風だな。
試しに窓を押し開けてみると日が落ちたことに加え、ビュービューと吹きすさぶ風によって実際の気温よりもずっと寒く感じた。
「ブランケット一枚でルーナが震えていなければいいが……」
ルーナはいつも通り、夕飯を終えてしばらくするとブランケットを銜えて姿を消していた。先週、ルーナに『自由でいい』と伝えて以降、俺がルーナを引き止めたことは一度もなかった。
先の言葉に嘘はなく、今後もルーナの好きな場所で夜を明かせばいいという考えに変わりはない。だが、これから季節は冬に向かっており、日ごと外気は冷たさを増していた。
「そういえば、ダウンのブランケットがどこかにあったような気がするな」
俺はしばしの逡巡の後、リネン室に足を向けた。
リネン室に入ると、端から順に収納棚の扉を開けていく。そうして三つ目の棚の中に、目当ての品を見つけた。
その日の晩、俺は窓の前に立ち、風を受けて大きく葉を揺らす庭の植木を見つめていた。
……ひどい風だな。
試しに窓を押し開けてみると日が落ちたことに加え、ビュービューと吹きすさぶ風によって実際の気温よりもずっと寒く感じた。
「ブランケット一枚でルーナが震えていなければいいが……」
ルーナはいつも通り、夕飯を終えてしばらくするとブランケットを銜えて姿を消していた。先週、ルーナに『自由でいい』と伝えて以降、俺がルーナを引き止めたことは一度もなかった。
先の言葉に嘘はなく、今後もルーナの好きな場所で夜を明かせばいいという考えに変わりはない。だが、これから季節は冬に向かっており、日ごと外気は冷たさを増していた。
「そういえば、ダウンのブランケットがどこかにあったような気がするな」
俺はしばしの逡巡の後、リネン室に足を向けた。
リネン室に入ると、端から順に収納棚の扉を開けていく。そうして三つ目の棚の中に、目当ての品を見つけた。