絶体絶命の転生ライフ、カタブツ騎士団長の溺愛にたじたじです ~追放された子猫は愛妻にジョブチェンジ!?~
その時、ひと際強い風がくり貫き窓から小屋内を吹き抜けていく。突風は俺たちの対角に立て掛けてあった農具を倒し、小屋内に大きな音が響き渡る。
――ガタンッ! ガッターンッ!
俺が反射的に音のした方に顔を向けるのと同じタイミングで、風で流れてきた雲が月を隠し、小屋の中が暗くなってしまう。
目を凝らすが、急な暗さにすぐに順応できるものではない。
俺は顔を少女の方に戻しながら、スッと右手を差し出した。
「君、この暗さでは、足元が見えにくくて危ない。俺の手を握っておくといい」
万が一、少女が倒れた農具にでも躓いて怪我をしては大変だ。
ところが、俺が差し出した右手はなかなか取られることがなかった。
怪訝に思い、口を開きかけた瞬間――。
――ぽぽんっ。
目の前で、なにかが弾けるみたいな音がした。
……今の音はなんだ?
俺が不審に眉を寄せていると、小さな影が俺の足を僅かに掠め、テテテテテッと駆けていくのがわかった。
「おいっ!? 待て――!」
――ガタンッ! ガッターンッ!
俺が反射的に音のした方に顔を向けるのと同じタイミングで、風で流れてきた雲が月を隠し、小屋の中が暗くなってしまう。
目を凝らすが、急な暗さにすぐに順応できるものではない。
俺は顔を少女の方に戻しながら、スッと右手を差し出した。
「君、この暗さでは、足元が見えにくくて危ない。俺の手を握っておくといい」
万が一、少女が倒れた農具にでも躓いて怪我をしては大変だ。
ところが、俺が差し出した右手はなかなか取られることがなかった。
怪訝に思い、口を開きかけた瞬間――。
――ぽぽんっ。
目の前で、なにかが弾けるみたいな音がした。
……今の音はなんだ?
俺が不審に眉を寄せていると、小さな影が俺の足を僅かに掠め、テテテテテッと駆けていくのがわかった。
「おいっ!? 待て――!」