絶体絶命の転生ライフ、カタブツ騎士団長の溺愛にたじたじです ~追放された子猫は愛妻にジョブチェンジ!?~
「いや、俺じゃないッスから。むしろ、主任じゃないんッスか? だって納品の整理に来たの、一番最後でしたよね? 見てたッスよ」
 ……わわわ。やばいやばい。
 背中から聞こえてくる不毛な犯人捜しの会話から逃げるように、わたしは歩みの速度を上げた。
「馬鹿を言え! 俺が最後だったのは携帯食の準備をしていたからで……っと、いけね! まだ、準備の途中だったんだ!」
「ハァッ!? ちょっと主任、なにやってるんッスか! それ、たしかマル秘扱いの重要指示だったんじゃないッスか、万が一遅れたら大目玉ッスよ!?」
「っ、つべこべ言ってねえでお前たちも手伝え!」
 走るのに一生懸命だったから、料理人たちが別の話題であたふたし始めたことは気づかなかった。
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