絶体絶命の転生ライフ、カタブツ騎士団長の溺愛にたじたじです ~追放された子猫は愛妻にジョブチェンジ!?~
「なに、とても簡単なことですよ。ワーグナー筆頭大臣の直轄地まで残り三キロの地点に到達したら、他の部隊員に気づかれぬようこれに着火し、放るだけでいい。お前は部隊の殿、後方からの目がないのだからいくらでもやりようはあろう?」
わたしは『ワーグナー筆頭大臣』という名前に聞き覚えがあった。レリウスさまに引き取られてすぐの頃、屋敷に来たユーグさんの口からその名前を聞いたのが最初。
他にも、レリウスさまが持ち帰った重要そうな書類の中に、その名前が頻出していた。
……そう、侮るなかれ。わたしは異世界の言葉のリスニングだけでなく、リーディングができる。もっと言えば、人型ならば日本語をしゃべっている感覚でスピーキングと、なんとライティングまでできちゃうのだ。
「これは……?」
コリンはポケットの上から感触を確かめながら尋ねた。
わたしは『ワーグナー筆頭大臣』という名前に聞き覚えがあった。レリウスさまに引き取られてすぐの頃、屋敷に来たユーグさんの口からその名前を聞いたのが最初。
他にも、レリウスさまが持ち帰った重要そうな書類の中に、その名前が頻出していた。
……そう、侮るなかれ。わたしは異世界の言葉のリスニングだけでなく、リーディングができる。もっと言えば、人型ならば日本語をしゃべっている感覚でスピーキングと、なんとライティングまでできちゃうのだ。
「これは……?」
コリンはポケットの上から感触を確かめながら尋ねた。