絶体絶命の転生ライフ、カタブツ騎士団長の溺愛にたじたじです ~追放された子猫は愛妻にジョブチェンジ!?~
 今回、レリウスさまたちは少数精鋭の部隊編成で五十騎ほど。対するワーグナー筆頭大臣の私兵団は騎馬隊が百騎、さらに弓や剣を構えた兵士が百人以上いそうだ。
 屋敷に常駐させるには異常な規模の私兵団は、グレス書記官らによって事前に征伐の情報が漏れていたと考えて間違いないだろう。その上、突入のタイミングまで狼煙で筒抜けとあっては、天下無敵のレリウスさまとてひとたまりもない。
 レリウスさまはその卓越した剣技で、襲い来る兵士をなぎ倒しているが、圧倒的な数差は確実にレリウスさまの部隊を追い詰めていた。隊員の中には深手を負い、いつ馬上から崩れ落ちてもおかしくない状態の人も数人見受けられた。
 ……いや。あそこにひとり、落馬している隊員が……え!?
「あれはコリン……!!」
 なんとコリンは背中に矢を受け、息も絶え絶えで地面に倒れていた。
 コリンが敵に部隊の接近を知らせ、その結果として今の状況がある。だけど、悪いのは彼じゃない。
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