絶体絶命の転生ライフ、カタブツ騎士団長の溺愛にたじたじです ~追放された子猫は愛妻にジョブチェンジ!?~
当然、レリウスさまはこの好機を逃さなかった。
「レリウスさま、みんな、頑張って……!」
いまだ兵力に差はあるが、もともとの戦闘能力はレリウスさまの部隊が遥かに上だ。形勢は一気に逆転し、レリウスさまはワーグナー筆頭大臣の私兵団を一網打尽にしていく。
ついに部隊は、屋敷内へと突入していった。
屋敷内の状況は見ることがかなわないが、レリウスさまなら必ずワーグナー筆頭大臣を捕らえ、無事に征伐を成功させるだろう。
「もう、大丈夫そうね。……よし、わたしはそろそろ森に戻らなくっちゃ」
レリウスさまの勝利を確信したわたしは、ゆっくりと火の見やぐらを下りはじめる。そうして最後の一段からトンッと地面に足をついた瞬間――。
「ぁあっ!?」
後ろから現れた人物に、突然、ガバッと羽交い絞めにされた。
「大人しくしろ。声をあげたら刺す!」
首にヒヤリと硬質ななにかが押し当てられるのを感じ、喉がヒュッと音を立てた。
……レリウスさまっっ!!
ギュッと目を瞑り、恐怖に身を縮めながら、わたしは心の中で必死にレリウスさまの名前を呼んでいた――。
「レリウスさま、みんな、頑張って……!」
いまだ兵力に差はあるが、もともとの戦闘能力はレリウスさまの部隊が遥かに上だ。形勢は一気に逆転し、レリウスさまはワーグナー筆頭大臣の私兵団を一網打尽にしていく。
ついに部隊は、屋敷内へと突入していった。
屋敷内の状況は見ることがかなわないが、レリウスさまなら必ずワーグナー筆頭大臣を捕らえ、無事に征伐を成功させるだろう。
「もう、大丈夫そうね。……よし、わたしはそろそろ森に戻らなくっちゃ」
レリウスさまの勝利を確信したわたしは、ゆっくりと火の見やぐらを下りはじめる。そうして最後の一段からトンッと地面に足をついた瞬間――。
「ぁあっ!?」
後ろから現れた人物に、突然、ガバッと羽交い絞めにされた。
「大人しくしろ。声をあげたら刺す!」
首にヒヤリと硬質ななにかが押し当てられるのを感じ、喉がヒュッと音を立てた。
……レリウスさまっっ!!
ギュッと目を瞑り、恐怖に身を縮めながら、わたしは心の中で必死にレリウスさまの名前を呼んでいた――。