絶体絶命の転生ライフ、カタブツ騎士団長の溺愛にたじたじです ~追放された子猫は愛妻にジョブチェンジ!?~
なんとなく嫌な空気を感じながら、務めて冷静に促す。
ワーグナー筆頭大臣は求めに応じ、少女の首に押し当てていたナイフをゆっくりと引……っ、いかんっ!
引いたかに見せかけて、大臣はナイフを振りかぶり、少女に振り下ろす。
「ならば、道連れにするまでだ!!」
「やめろ――!!」
ナイフの切っ先が少女の首に迫る。刃先が首を貫く直前、俺はふたりの間に飛び込んでいってナイフを弾く。
――カラーンッ。
ナイフは月明かりをキラリと弾き、放物線を描きながら地面に落ちた。
「君、こっちだ!」
少女を庇うように懐に込み抱き、即座に飛び退いてワーグナー筆頭大臣から距離を取る。俺たちが地面に身を伏せたのと同時に、隊員らが一斉に大臣に飛び掛かる。
隊員たちが手際よく捕縛していく一連の様子を横目で確認し、地面から半身を起こして少女に向き直る。
「無事か!?」
「は、はい。わたしは平気……っ、レリウスさま! 手から血が……!!」
少女はコクンと頷いて答え、途中でハッと気づいた様子で俺の右手を注視しながら叫んだ。
ワーグナー筆頭大臣は求めに応じ、少女の首に押し当てていたナイフをゆっくりと引……っ、いかんっ!
引いたかに見せかけて、大臣はナイフを振りかぶり、少女に振り下ろす。
「ならば、道連れにするまでだ!!」
「やめろ――!!」
ナイフの切っ先が少女の首に迫る。刃先が首を貫く直前、俺はふたりの間に飛び込んでいってナイフを弾く。
――カラーンッ。
ナイフは月明かりをキラリと弾き、放物線を描きながら地面に落ちた。
「君、こっちだ!」
少女を庇うように懐に込み抱き、即座に飛び退いてワーグナー筆頭大臣から距離を取る。俺たちが地面に身を伏せたのと同時に、隊員らが一斉に大臣に飛び掛かる。
隊員たちが手際よく捕縛していく一連の様子を横目で確認し、地面から半身を起こして少女に向き直る。
「無事か!?」
「は、はい。わたしは平気……っ、レリウスさま! 手から血が……!!」
少女はコクンと頷いて答え、途中でハッと気づいた様子で俺の右手を注視しながら叫んだ。