絶体絶命の転生ライフ、カタブツ騎士団長の溺愛にたじたじです ~追放された子猫は愛妻にジョブチェンジ!?~
俺はクテンとしたままの仔ネコをマントで包み、間違っても潰したりしないよう慎重に胸に抱き、元来た道を歩きだした。
***
ふかふか。ぬくぬく。
……なに、これ。すっごくぽかぽかでやわらかい。
こんなのに包まれて眠るのなんて、いつぶりだろう?
わたしは夢うつつのまま、やわらかな毛布にスリスリと頬ずりした。そのまましばらく気持ちいい肌触りを堪能して、はたと気づく。でもさ、おかしいよね。前世の月乃ならともかく、今のわたしは森に暮らすヤマネコのはずで……。
《ふみぃ(なのに、どうしてこんなに気持ちいい毛布があるの?)》
「起きたのか?」
胸に浮かんだ疑問を小さな声に出したら、頭上にヌッと影がかかった。
おもむろに見上げると……えっ?
《ふみゃあ(パパ……っ!?)》
目に飛び込んできたのは、前世のわたしが大好きだった岩みたいに大きな体。逆光になっていて顔は見えにくかったが、目にした瞬間、わたしはあまりの懐かしさに、思わずその人の胸にピョーンと飛び込んでいた。
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ふかふか。ぬくぬく。
……なに、これ。すっごくぽかぽかでやわらかい。
こんなのに包まれて眠るのなんて、いつぶりだろう?
わたしは夢うつつのまま、やわらかな毛布にスリスリと頬ずりした。そのまましばらく気持ちいい肌触りを堪能して、はたと気づく。でもさ、おかしいよね。前世の月乃ならともかく、今のわたしは森に暮らすヤマネコのはずで……。
《ふみぃ(なのに、どうしてこんなに気持ちいい毛布があるの?)》
「起きたのか?」
胸に浮かんだ疑問を小さな声に出したら、頭上にヌッと影がかかった。
おもむろに見上げると……えっ?
《ふみゃあ(パパ……っ!?)》
目に飛び込んできたのは、前世のわたしが大好きだった岩みたいに大きな体。逆光になっていて顔は見えにくかったが、目にした瞬間、わたしはあまりの懐かしさに、思わずその人の胸にピョーンと飛び込んでいた。