絶体絶命の転生ライフ、カタブツ騎士団長の溺愛にたじたじです ~追放された子猫は愛妻にジョブチェンジ!?~
「ほう、そうなのか。ならば、珍しいネコなのだな」
感心したようにうなずく俺を余所に、ユーグは狐につままれたような顔で仔ネコを凝視していた。
そうこうしているうちに仔ネコはパシャパシャする手を止め、タライから顔を引くと、畳んで脇に置いてあったタオルにパフッパフッと顔を押し付け始めた。
「ってか、今度はタオルに顔を押し付けてますけど……。あれって、まさか拭いてるんですかね?」
「当然そうだろう」
ユーグは目でも悪いのか? 当たり前のことを愕然としたように口にするユーグに首をかしげつつ、俺は体の拭き取りに難儀している仔ネコのもとに駆けつけた。
「……おいおい、うまく拭けていないぞ。俺がやってやろう」
《ふみゃっ(わぁっ、助かる。お願い!)》
仔ネコは俺がタオルを広げると、バフッと飛び込んできた。そのまま、安心しきった様子で俺の手に体を預けてくる。
俺はタオルで丁寧に水滴を拭ってやりながら、胸がこれまでにない温かな思いで満たされていくのを感じていた。
「さぁ、綺麗に拭けたぞ。どうだ、サッパリできたか?」
感心したようにうなずく俺を余所に、ユーグは狐につままれたような顔で仔ネコを凝視していた。
そうこうしているうちに仔ネコはパシャパシャする手を止め、タライから顔を引くと、畳んで脇に置いてあったタオルにパフッパフッと顔を押し付け始めた。
「ってか、今度はタオルに顔を押し付けてますけど……。あれって、まさか拭いてるんですかね?」
「当然そうだろう」
ユーグは目でも悪いのか? 当たり前のことを愕然としたように口にするユーグに首をかしげつつ、俺は体の拭き取りに難儀している仔ネコのもとに駆けつけた。
「……おいおい、うまく拭けていないぞ。俺がやってやろう」
《ふみゃっ(わぁっ、助かる。お願い!)》
仔ネコは俺がタオルを広げると、バフッと飛び込んできた。そのまま、安心しきった様子で俺の手に体を預けてくる。
俺はタオルで丁寧に水滴を拭ってやりながら、胸がこれまでにない温かな思いで満たされていくのを感じていた。
「さぁ、綺麗に拭けたぞ。どうだ、サッパリできたか?」