絶体絶命の転生ライフ、カタブツ騎士団長の溺愛にたじたじです ~追放された子猫は愛妻にジョブチェンジ!?~
 小首をかしげるレリウスさまに、わたしは勢い込んでお返事した。
「そんなに俺を慕ってくれているのか?」
《ふみゃーっ(そりゃーそうよっ! レリウスさまはわたしの恩人だもの! わたし、離れたくなんかない!)》
 わたしはガバッとレリウスさまの胸に顔を突っ伏し、両方のおててでキュッとシャツを握りしめ、必死になって訴えた。
「ふむ、たしかに『その通りだ』とでも言っているようだな。……よし、わかった。お前のことは責任を持って俺が飼う、お前を余所へはやらんぞ」
《ふみゃーっっ(やったーっっ! 嬉しい、嬉しいよぉっ!)》
 前言撤回。待ちに待った言葉を耳にした瞬間、わたしは顔をクシャクシャにして号泣した。
「おい、ユーグ!? 泣き止むどころか、大泣きしているではないか?」
 レリウスさまが困惑しきりであげた声に、ユーグさんは「フッ」と乾いた笑みをこぼす。そのままくるりと踵を返し、ユーグさんはスタスタと扉に向かった。
「お、おい!?」
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