絶体絶命の転生ライフ、カタブツ騎士団長の溺愛にたじたじです ~追放された子猫は愛妻にジョブチェンジ!?~
……レリウスさま。あなたの制止を振り切って出てきてしまったわたしを、どうか嫌いにならないで。
煌々と輝くお月さまを切なく見上げていたら、ホロリとひと滴、涙が頬を伝っていった――。
***
翌朝、ルーナはいつも通り日の出とともにブランケットを銜えて戻ってきた。
「おかえり、ルーナ」
《ふみゃぁ(ただいま、レリウスさま。昨日はごめんなさい。わたしのこと、怒ってる?)》
耳と尻尾をへちょんと垂らし、申し訳なさそうにこちらを見上げるルーナを、俺はそっと腕に抱きしめた。
「なぁルーナ、昨夜は強引に引き止めようとしてすまなかったな」
《みゅぁ(……え? レリウスさまが謝るのはおかしいよ)》
「実は、以前に騎士団員がネコというのは気ままな生き物だと言っていたのを思い出してな。お前が夜は気ままにひとりで過ごしたいというなら、今後は屋敷で眠ることを無理強いはしない。俺に飼われたからと言って、お前がなんでもかんでも俺に従う必要はないんだ。お前は気の向くまま、自由でいいんだ」
煌々と輝くお月さまを切なく見上げていたら、ホロリとひと滴、涙が頬を伝っていった――。
***
翌朝、ルーナはいつも通り日の出とともにブランケットを銜えて戻ってきた。
「おかえり、ルーナ」
《ふみゃぁ(ただいま、レリウスさま。昨日はごめんなさい。わたしのこと、怒ってる?)》
耳と尻尾をへちょんと垂らし、申し訳なさそうにこちらを見上げるルーナを、俺はそっと腕に抱きしめた。
「なぁルーナ、昨夜は強引に引き止めようとしてすまなかったな」
《みゅぁ(……え? レリウスさまが謝るのはおかしいよ)》
「実は、以前に騎士団員がネコというのは気ままな生き物だと言っていたのを思い出してな。お前が夜は気ままにひとりで過ごしたいというなら、今後は屋敷で眠ることを無理強いはしない。俺に飼われたからと言って、お前がなんでもかんでも俺に従う必要はないんだ。お前は気の向くまま、自由でいいんだ」