絶体絶命の転生ライフ、カタブツ騎士団長の溺愛にたじたじです ~追放された子猫は愛妻にジョブチェンジ!?~
お客様がやって来た
――コンッ、コンッ。
とってもおいしいサンドイッチの朝食を食べた後、居間のソファでレリウスさまのお膝にのってコロコロしていたら、ノッカーを叩く音が聞こえた。
……あ。ユーグさんが来たのかな?
わたしはお耳をピクピクと揺らし、玄関の方に意識を集中させた。案の定、使用人とやり取りする来訪者の声は聞き覚えのあるユーグさんのものだった。
《みゃー(レリウスさま、ユーグさん来たよ)》
「ん? ユーグが来たか」
わたしが右の前足でお膝をポフポフしながら訴えたら、レリウスさまは的確に察してくれた。
さらにレリウスさまは、「偉いぞ」というようにわたしの頭をよしよしとなでてくれる。
「お前は耳がいいな」
へへへっ、ネコですから。
わたしは大きな手に頭をすり寄せるようにして、大好きなナデナデを堪能した。
しばらくすると、使用人の案内でユーグさんが居間にやって来た。
「ユーグ、よく来てくれたな」
「お邪魔します」
「今日は休日だ、堅苦しい挨拶はいらんぞ。こっちで適当に座ってくれ」