愛しき人
『17です。』

「若っ!!・・・って
言っていいの?

17歳ってこんなとこで
働いていいんだっけ?
まっいいかぁ~。」

(彼女はどうやら
頭に思い浮かんだ言葉を
すべて声に出して
言ってしまう人らしい。)

『奈央さんは何歳ですか?』

女性に気を使えない僕は
無粋な質問をしてしまう。


「えっ!聞いちゃうの?
マジで?本当に?」

(あなたがいくつであっても
興味ないから・・・)

「30だよっ。ミ・ソ・ジ♪」

『えーーーー!!!』

必要以上の大きな声に
皆が振り返り竜一さんに
キロリっと睨まれる。

(スミマセン・・・)
っと頭を下げる僕に

「何っ?!でっかい声でるんじゃん。」
と嬉しそうな彼女

『若すぎです。ある意味怖い!』

(あっ・・・言っちゃった。
嘘だろ?どう考えても20代前半
いっても25だろ~。女って怖っ!!)

「若作り?!まぁ仕事柄ねっ。
正確にはまだ29なんだけど・・・
なんか潔くないし、
それよりミ・ソ・ジ♪って
響きがなんともかわいくない?」


(それは・・・言い方の問題だろ。)


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