【完結】身代わり婚〜私、姉の代わりに結婚します〜


 裕太さんが言うには、ヒートテックみたいに発熱素材と保温性のある素材を使えばウェアとしてイケるとのことだった。
 夏はやはり蒸れるから、通気性や吸水性がないと体温を奪われてしまうとのことであったが、冬は逆に発熱素材にすることでウィンドブレーカーみたいになるんだそうだ。

「でもこれ、軽くていいですね」

「やはり着心地は抜群だな」

「はい。メッシュ素材なのもいいですよね」

 そろそろ歩き始めて大体十分くらいだろうか?

「汗をかくと体温を奪われてしまうから、水分補給はこまめにしないとだね」

「そうですね」

 ウォーキングなんてとても久々だ。今日はお天気もいいから、よりウォーキング日和な感じだ。

「たまにはいいですね、こうやって歩くのも」

「たまにはいいもんだろ? 愛南は特に店の中での仕事だから、外出ることほとんどないだろ?」

「ないですね。外に出るのは、玄関の周りの掃き掃除をする時くらいですかね」

 それは外に出ると言うとかは、分からないのだけど。

「掃き掃除なんて五分くらいだろ?」

「まあ、確かに」

 でもこうやって誰かと歩きながら話すのもたまには良い気分転換になる。
 ちょっとだけリフレッシュ出来そうだ。
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