【完結】身代わり婚〜私、姉の代わりに結婚します〜
「一旦休憩しようか」
「はい」
通りがかりにあった公園に立ち寄ると、自販機で飲み物を買ってベンチに座りこむ。
「ん、美味しい」
冷え冷えの水を身体に流し込むと、身体中に流れていくのが分かる。
「生き返るな」
「生き返ります」
でもこうやってリフレッシュするのも、時にはいい。
「あの、なんかいいニオイません?」
「本当だね。なんだろ?」
ニオイのする方向に歩いていくと、クレープのキッチンカーが止まっていた。
「クレープ……」
このいいニオイの正体はクレープだったか。
「クレープか。そりゃあいいニオイする訳だな」
「……食べます?」
なんかニオイに釣られてお腹空いてきてしまった。
「愛南だって食べたいんだろ?」
「……食べたいです」
「じゃあ食べようか」
「はい!」
久々のクレープに子供みたいにはしゃいでしまったけど、裕太さんは「味は何がいい?」と気にせず聞いてくれる。
「私は……イチゴチョコにしようかな」
「イチゴチョコもいいね。 じゃあ俺は……甘いのじゃないのにしようかな」
甘くないクレープも色々あって、美味しそう。
「決めた。ツナハムソーセージにでもしようかな」