【完結】身代わり婚〜私、姉の代わりに結婚します〜
「裕太さん、愛してるよ」
「俺も、愛してるよ」
大好きな人と生きていくことは、苦労もあるし楽じゃない。
けどそういうのもひっくるめて、全部が幸せになる。 夫婦は二人で一つだから。
「結婚式まで、あともう少しだね」
「ああ、そうだな」
「楽しい結婚式にしたいな」
「なるさ、きっと」
私たちは、この結婚式を世界一の思い出にする。
愛する人と、これからの愛をもっと誓うために。
「愛莉、愛莉にも幸せな気持ちになってもらえるような、結婚式にするね」
愛莉の微笑む笑顔が飾られたその写真に、私はそう呟く。
「愛莉……私を恨みたければ、恨んでもいいよ」
私は恨まれても仕方のないことをしたのだから、恨まれても当然だ。
だけど……それでも私は、幸せだと思える恋をした。 人を愛するという幸せを、教えてもらった。
だからこそ、私はずっと幸せになる。 いつかきっと、子供も欲しいと思ってる。
もし私たちの間に子供が出来たら、愛莉も喜んでくれる?
きっと私と愛莉に似て、可愛い子供が産まれると思うんだけどね。
「愛南、一緒にお風呂に入ろっか」
「えっ、一緒に?」
「入るだろ?」
だからね、愛莉。 私たちのこと、ずっと見守っててほしい。