【完結】身代わり婚〜私、姉の代わりに結婚します〜
裕太さんは夕食を食べると、即答した。
「じゃあ、一緒に食べましょう」
「ああ。……顔を洗ってくる」
裕太さんは洗面所へと歩いていく。
「……フフフッ」
寝起きの裕太さんって、結構可愛いんだよね……。
って……私は何を考えてるのだろう。
「愛南、お皿出そうか?」
「あ、お願いします」
背の高い裕太さんは、スッと高い位置にあるお皿を取ってくれる。
「はい、愛南」
「ありがとうございます」
お皿を受け取ると、そこに炊きたてのご飯とビーフシチューを盛り付けていく。
「お茶入れようか?」
「あ、ありがとうございます」
お茶を運んでくれる裕太さんは、いつも本当に優しくて、こんな私をそばで支えてくれる。
「では、いただきます」
「いただきます」
出来たてのビーフシチューを、二人でパクリと食べる。
「ん、美味しい」
「うん、美味い」
裕太さんは、゙美味しい゙と言っていつも残さずに食べてくれる。
「裕太さん、仕事忙しそうですね」
「まあな。 デザイン画、早く仕上げないといけないから」
と、裕太さんはモグモグしながら話す。