【完結】身代わり婚〜私、姉の代わりに結婚します〜
それから一ヶ月後ーーー。
「愛南、これ見てくれないか」
「え?」
裕太さんは私に、とあるスケッチを見せてくれた。
「これって……?」
「今度コラボするブランドのイメージ画。見てくれる?」
「これ……メイ・ファクトリーの、ですか?」
そのイメージ画を見ると心がワクワクして、なんか踊るような気がした。
「そう。今回こんな感じで作ろうかなと思ってるんだけど、どう思う?」
「え?」
えっと、どう思うって聞かれても……。
「私にはよく分からないけど……。なんかね、心が踊る気がした」
「心が踊る?」
「うん。……なんていうか、ワクワクする」
早く発売してほしいなぁ……って、そう思える。
「私みたいな素人が言えること、じゃないかもだけど……」
「ん?」
「私、この服発売されたら絶対に買いたいな、って思うよ」
私がそう言うと裕太さんは「本当に?愛南はそう思ってくれるんだ。嬉しいな」と答えた。
「……私、裕太さんの仕事応援してます。頑張ってください」
「ありがとう、愛南。良いものに出来るように、頑張るから俺」
「……はい。発売、楽しみにしてます」