初恋エターナル



「はっ、ちげーわクソが」


今までの月くんからは見たこともないような冷たい目。


どうやら月くんにとって嫌な人たちのようだ。


「なーに言ってんだぁ?警戒心持てよ〜。その女、奪うぞぉ?」


その女って、わ、私……!?


1人の男の人が、私を見てニヤッと笑った。


笑っているのに、背中がゾクっとするような笑顔。


月くんやカヤの意地悪な笑顔じゃなくて。


「させねーよ」


月くんは、私を下がらせた。


その時、月くんが私の方をチラリと見て言った。


バイクまたがってろ……って。


大きな音のエンジンに少しビビりながらも、またがる。


「なんだぁ?俺らにかかってくんのかぁ?」


ナイフを取り出す男の人。


ひっ、と声が漏れる。


な、ナイフって……そんなの、あり?


ていうか、月くん、誰なの……!?
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