初恋エターナル
エンジンの音で、あまり月くんの言っていることは聞こえなかったけど。
気づくと月くんはバイクに飛び乗っていた。
5番幹部……?部長……?みたいなこと言ってた気がするんだけど。
なんだかすごく眠くなってきた。
バイクに揺られるのがどうしてか心地よい。
ダメだ、寝ちゃう。
一度、カクンと後ろにのけぞってしまった。
ハッと我に帰ってまぶたをこじ開ける。
危うく死ぬところだった……!
「ばっ……何やってんスか!」
走りながらも月くんにお説教をくらう。
気をつけないと……。
気づいたら家に着いていて。
月くんは気まずそうに私から目をそらしていた。
「月くん……は、誰……?」
聞いてもいいのか、こういうのは。
そう思いながらも、月くんと目を合わせる。
族とか意味わかんないよ。
月くんが危ないなら私にできることならしてあげたいし。
「……俺は」
月くんは下を向いて口を開いたーーーーー。