初恋エターナル



カヤは大袈裟にため息をついたあと、話題を変える。


私へのお説教は終わったようだ。


「バイトの友達、だけど」


さっきの月くんの悲しそうな表情が脳裏によみがえる。


今でもはっきりと焼けついていて離れない。


「……ふーん」


ほんの一瞬だけど、カヤの眉がぴくりと動いたような気がした。


気がかりでもあるのだろうか。


「金髪だけど、いい人なんだ!月くん」


「……月、ね」


カヤは名前を静かにつぶやいたあと、眠そうにあくびをした。


「さ、寝るぞー」


まるでさっきの怒って表情はどこへやら。


あっけらかんとしている。


「……何、一緒に寝てくれんの」


カヤが、私の顔を覗き込む。


……気づくと、カヤの腕をつかんでいた。


「っは、違うし」


違う。


こんなことを言いたいんじゃない。


このままじゃ、カヤが消えてしまいそうだった。
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