初恋エターナル
4. 届けたい。
結局、カヤが何に悩んでいるかわからないまま4月を迎えた。
3年生に進級し、進路について考える頃。
あれから特に何事もなく毎日をすごしている。
ただ変わったことと言えば。
月くんが、バイトに来なくなった。
最後に言っていた、「俺、フリョーなんで」というセリフが頭の中をループすることがたまにある。
そして、カヤが突然、よそよそしくなったということ。
たまに近づいたりするとサッと避けられることがあるし。
目も合わせずに話が進むことがよくあるんだ。
好きだと自覚してしまった私には、カヤのいちいちとる行動に敏感になってしまい……。
悩むことがよくある。
「くるみー!勉強教えてー!」
「えー、どこどこ?」
そのたびに支えてくれているのが、今慌ただしく走ってやってきた、親友の美湖ちゃん。
少しでも気分が沈んでいると、放課後にカフェへ連れて行ってくれるんだ。