初恋エターナル



「と、とりあえずここから出てください!死
 んじゃう!」


私は、雪男の人の腕を優しくつかむ。

こ、これからどうしよう……。

そんな不安ばかりが頭の中を埋めつくす。


私がテレビなんか見ないから……。


勉強しかしない私には、このままここにいたら低体温症になって死んでしまうことしかわからない。



あぁ、テレビとかちゃんと見ておけば、こんな人に会ったときの対応の仕方とかがんかるんだろうなぁ。


テレビ、日頃から見ておけばよかった。


そんなことを思いながら、声をかけ続けていると雪男の人がちからなく動いた感じがした。


「誰……」


少し動いた衝動で、トサッと、頭の上に詰まっていた雪が落ちる。
< 13 / 262 >

この作品をシェア

pagetop