初恋エターナル



もうこんな時間。


でも、なぜか私の心はいつもより軽い気がする。


「あの……起きてください」


ベッドで眠っている彼をトントンと叩く。


起きるかな……?


「ごはん、作ったのでよかったら食べてくだ
 さい……うわっ」


『ごはん』

その単語を聞いたとたん、すごい勢いで上体を起こした彼。


「お腹、すいてますか……?」


声をかけると、ハッとこちらを見る。

今私に気づいたのだろうか、驚いた顔をしている。


「え、誰……」


……さっきのこと、覚えてないのかな。


「えっと……くるみ、です……」


「や、名前なんか聞いてねえし」


「はぁ……」


誰?って聞いたくせに……。


「つか……ここ、どこだよ」


彼は、困惑した表情で私に問いかけた。


琥珀色の瞳の奥には、どこか……怯えた色が浮かんでいた……。
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