初恋エターナル





段ボールの中は、ぎっしりと中が詰まっているように見えた。



たくさんの衣服や靴、キッチン用具……。



なんで、こんなに……。



「カヤ……?これなに……?」



カヤの足元には、大きなスーツケースすら置いてある。



なんとも言えないような不安がどっとお腹の底から湧き出てくるような感覚。



「……これは……」



見たことがないくらい焦っているカヤ。



なんでこんなに焦ってるの……?



私は拭いきれない不安を抑え込みながら、もう一度からの名前を呼んだ。



「カヤ……?これ……どこか……行くの……?」



部屋の中の空気がずっしりと重くて。



息がしにくくて。



理解したことがあった。



だからカヤの家が、とても殺風景に感じたんだって。



必要最低限のものしか置いてないし、他は何もない。



それは、この段ボールの中に全部あるから……なんだよね……?



スマホを耳に当てたまま呆然とするカヤを見つめる。



距離があるけど、カヤの瞳が揺れているのがわかる。



まるで私と目を逸らしたがってるみたい。





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