初恋エターナル
「え……」
「あ……」
驚いて後ろを振り返ると、玄関に立っていたのは。
少し痩せ気味の、綺麗な女性___……。
30代あたりだろうか。
少し天然パーマがかかった茶髪を綺麗にセットしている。
切れ長の目は、長いまつ毛を引き立たせた。
こうして、3人の間に少し気まずい沈黙が起こる。
「えーと……こんばんは」
先に口を開いたのは、女の人。
声までもが綺麗で、透き通るようだった。
「こっ……こ、こんばんは……!」
そうだ、今、だいぶ遅い時間だった……!
少しずつ血の気がサーーーッと引いていく。
「あなたは……月の彼女さんかな?」
ニコッと微笑んで、私と月くんを交互に見る女の人。
月って呼び捨て……。
じゃあこの人って……!
「ちげぇよ母さん、俺の彼女じゃねーよ」
月くんのお母さん……!!
し、し、しかも、月くんのお母さんってことは……!
「兄貴、カヤの彼女だって」
カヤのお母様……っ!
一気に緊張で、顔が熱くなるのを感じる。
きっと今の私の顔、真っ赤でまぬけな表情してるに違いないよ……!